DStudio

37セカンズのDStudioのレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
4.3
私は晩御飯を食べながら映画を見るのが習慣で今回もそのようにしました。が、冒頭から引き付けれられお箸を止めました。そのあとは食べ物がのどを通らない。それほど衝撃を受けた作品でした。

■「現実」をリアルに描く
まず、この作品で衝撃を受けるのは冒頭の裸のシーン。このシーンに度肝を抜かれたという方も多いのではないでしょうか?私はここに「この作品では、『現実』をリアルに描く」というメッセージを感じました。障がいを持つ人を描く作品。いろいろな捉え方や描き方があるなかで、37セカンズではリアルに描く。そのような思いがこのシーンの表現につながったのではないかと私は思います。

■障がいを持つ人の周りの物語
当然、この話のスポットライトは主人公の貴田ユマに当たっています。しかし、私は「貴田ユマの周りの人の変化をどう感じますか?」という問いかけがされているように思いました。少し詳細に述べると、まずは母の心の変化、次に姉の気持ち。あとは、出版社の人。これらの人たちの考えや行動から、映画を見る人が感じ取ってほしいという問いかけがされていると思いました。
作品を通して、周りの人は泣くのに、主人公の貴田ユマは決して泣かないというのもそのような問いかけの表れなのかもと思いました。

ほかにも「口紅は「ふつうの楽しい生活」の象徴?」なのかなと様々な示唆が含まれている作品でした。
人生で一度は見ておきたい作品です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
印象   :10
(作品すべてが私たちに問いかけているようなきがしたから)
ストーリー:8
おすすめ度:8
映像   :4
音楽   :4
演技   :5
コメディー:-
→39(コメディー除く)
D's Point
=4.3
【10】印象:好きなシーンはどこか・刺さった言葉はあるか
【10】ストーリー:ストーリーとして予測不可能なものだったか。飛躍しすぎてないか。結末はユニークだったか
【10】おすすめ度:ひとに勧めるか
【5】映像:映像として心動かされるものがあるか。音楽はどうか
【5】音楽:音楽のタイミング。映画館で観たいと思えるか
【5】演技:キャスティング。演技力どうか
【5】コメディー:笑えるシーンがあるか
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
DStudio

DStudio