Shin

37セカンズのShinのレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
4.6
NHKの方は未見ですが、アメリカの大手エージェント事務所と契約し、米国映画スタジオでも活躍しているというHIKARI監督の長編デビュー作ということで、鑑賞してきました。

当初は健常者が主人公ユマを演じる予定が、監督の意向により、オーディションで選ばれた身体に障碍を負っている演技初挑戦の佳山明になったそうです。

正直言って、予告で観た時は、声のトーンが高くて気になっていたのですが。序盤からの体当たりの熱演にそんなことは吹っ飛びました!おそらく母親役の神野三鈴や渡辺真起子などのベテラン女優の素晴らしい演技にも引っ張られ、良い演技ができたのだと思います。

もちろん監督も俳優を信頼し、自由に演じさせる演出をしていたであろうことがうかがえます。

CHAIが歌うテーマ曲も思いの外ハマッており、車椅子を2人乗りして歌舞伎町を疾走する姿はカッコ良かったです♪

建造物を宇宙人に見立てている発想は面白かったなあ。

本作は障碍者も健常者も何ら変わらず、一人の人間として愛し愛されたいということがテーマだと思います。そのことを主人公ユマの成長物語として、笑いの要素も交えながら、感動とともに伝えてくれる監督の手腕はさすがでした。


本作とは関係ない余談ですが。たった今、『パラサイト 半地下の家族』がアカデミー賞作品賞を獲った。すげえ・・
Shin

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