こまち

ブレス あの波の向こうへのこまちのレビュー・感想・評価

ブレス あの波の向こうへ(2017年製作の映画)
3.9
引っ込み思案な主人公パイクレットと、お調子者で猪突猛進な友人のルーキー。
対照的ながらいつも遊んでいた2人は、サーフィンに目覚めて師匠に教わるようになる。

雄大な自然や大波の映像は迫力があり、サーフィンをする姿もとても爽快。自転車で駆け巡るシーンもティーンエイジャーらしくてわくわくする。

切磋琢磨していたものの、どれだけ大波に乗ることができるか追い越し追い越されを繰り返し、友人2人の溝が深まっていってしまう。いつしか師匠と命知らずのルーニーだけで大海に向かってしまう。

そうして主人公と、師匠の妻(怪我でスキーを引退し傷心中)置いてきぼりにされた2人は…の展開は、さすが洋画!というか、、心の傷は身体では埋められないということ。

主人公が家族と少し距離を取り始める様子やそれを見守る親が淡々と映し出されて、大袈裟じゃない思春期らしさがあった。
キラキラした青春ではなく、色んな痛みを知って大人になっていく過程を、回想で描くことでより切なさ漂う作品だった。
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