こんなの観たかったでしょ?過剰接待映画
本当にファンのためにある作品で、そこを外さなかったことは評価できると思います。
ファンの中でテレビシリーズ終了後にあった、いくつかのモヤモヤ感を列挙していくと
・ルルーシュ死んでしまった
・全部ルルーシュのせいになってしまった
・みんな忙しくて、あんまり話せずに終わった
・扇ヘイト問題
こんな感じで色々と物議があったラストでしたが、私としては毎週コロコロ変わる展開が売りの作品だったので、うまく着地させた方かなと思っています。
まず、ルルーシュ復活でファンは歓喜でしょう。復活したところからの、逆転劇もお約束でセットされているのが接待ポイントでした。
復活した直後の、脱出不能な局面から戦略を生かした脱出劇も、お約束。いつもの名調子もお約束。
そしてお約束でさらわれたナナリィをみんなで救い出しに行くところもお約束!
マリオとピーチ姫みたいなものなんで、このままシリーズ化できるかもしれませんね。
あとはルルーシュへの謝罪&問い詰めで行列ができてきます。
一個ずつ、ユフィ殺した問題、ダールトン殺した問題、あの時裏切ったよね?問題を片付けていきます。
本当は片付けてないけど、ナナリィのために団結ってことで、そのあとみんなで飲みにいきます。
ここもファンにとっては観たかったポイントで、みんな話せてなかったけど問題もここである程度消化。
扇に至っては首相辞任&謝罪のため死にます発言で、ある程度ファンも溜飲を下げたのではないでしょうか。子供も生まれたしね。。。
のちの戦闘ではそれぞれのキャラに見せ場があり劇場版ならではの贅沢なバトルになっています。
コードギアスシリーズ共通して言えるのは、盛り上げ続けるうまさですね。戦闘のインフレだけでなく、人間関係や計略のインフレも加えながら興味を持続させていく作りは健在でした。
ここまでが良い点で、作品の評価としては満足でした。
ただ。やっぱりモヤっとポイントを語っておくと。
あの時殺しあってたメンバーの共闘に違和感がありますね。
少なくともスザクがルルーシュに「君が生きていて良かった」的なセリフがあるのですが、それはおかしい。
みんな元テロリストと軍人(人、沢山殺した人達)なのにみんな罪の意識なさそうで、なんか怖い。死んでいった人たちへの哀悼とか、なんか苦しむとかは無い。少なくともこの両者の間では仲間や肉親が殺された人たちが沢山いるわけで、みんなで飲みにいくのはおかしい。
あとギルフォードは少なくとも、操られて国を裏切って死にかけてるわけですから一発殴ってもいいはず。
ナナリィは平和の象徴的な扱いを受けてるけど、核のスイッチ押しまくってた罪の件は?罪を背負うとはなに?
シャーリー生存の意味無しなぐらい出番が無い。神楽耶より扱いが酷い。
シュナイゼル、まだギアスかかっててなんだか怖い。