タンシロ

マイ・ブックショップのタンシロのレビュー・感想・評価

マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)
3.8
未亡人であるひとりの女性の本屋経営を通しての女性としての社会的自立、保守に対するリベラル的生活の奮闘記として観るとすごく面白い。

何にせよ、読書を通して自分の内部に世界を広げている人は強いし、自分の外の世界を気にするあまり外見や評判を着飾る人は薄っぺらく描かれている。

そういったメッセージ性はとても伝わりやすくて◎

あとはシーンの色づかいが魅力的。女性の監督ならではといった感じで、綺麗な描写に何度か目が奪われる。

個人的にツボだったのはクリスティーンという少女。主人公の女性にとって唯一の同性の味方として描かれているけれど、実は少女にとっての救いが彼女だったりもする。お互いに、外部ではなく自分の内部に世界を広げている側。一般的には変わり者同士。ようやく見つけた似たもの同士というところなんだけど、かたや本好きで、かたや本嫌いというのが最高に面白いポイント。2人のやりとりが本当に微笑ましい。
タンシロ

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