【オールドハウス書店】
「彼の名前を忘れて」
あまりにも胸糞悪くてこの感情をどこに持って行ったらいいのかと悲しくなる映画。
人間はどうしてこんな汚く醜いのかと不思議になる。ただ、映画としての完成度は高い。
1959年。夫を亡くしたフローレンスはなんとしても書店を開くために奮闘していた。しかし、島の一部の者は彼女の書店開設には反対で…
開設自体は割りと早めにできるので、安心したのだけど、その後の島の住民達の仕打ちが酷かった!
特に全ての元凶ガマート夫人とかいうクソババァが本当に許せなくてぶん殴りたくなる。こいつがまあ権力の魔性に取り憑かれた権化みたいなやつで「私が本当はあの店狙ってたの♡、歴史的な建物だから芸術センターにするつもりよ♡」みたいにしゃしゃり出てきて甥っ子に酷い法案を通させたり、街の男を使ったりしてまあやりたい放題。
対して、この物語には味方もいて、それがあるお爺ちゃんとまだ小学校に通う女の子。
まず。ブランディッシュという家に引き籠もっている偏屈なじいさん(ビルナイ)は読書家であり、フローレンスの良き理解者。ビルナイいい役もらったよなぁ…ってくらいめちゃくちゃカッコよくて、彼の評価がまたバク上がりした。
そして、女の子クリスティーンはあることをしてくれる。
人間の良い部分と悪い部分がこの映画には溢れていてそれがうまい具合に作用し合っている。
結局私より目立つことは許さないババァの個人的な心情のせいなのに金と権力があるだけでここまで周りの人が動かされてしまうのかという醜さ。
あと服装とか書店の雰囲気とかはとてもおしゃれなのでその点はよかったです。
↓でも一番よかったのは…
2020.5.4