牛丼狂

ぼけますから、よろしくお願いします。の牛丼狂のレビュー・感想・評価

3.0
テレビディレクターがみずからの家族にカメラを回したホームビデオよりのドキュメンタリー。
ナレーションは最低限であり映像できちんと見せている。十分すぎるほど素材が揃っておりつねにカメラを回していたさまがうかがえる。
母親がボケる前、監督が乳がんの摘出手術を受けるシーンの映像にぐっとくる。母の無償の愛の美しさや神々しさがある。だが今の母親にはその面影はなく、みずから老いていくことへの恐怖で他者への感謝を忘れて「死にたい」と泣き叫ぶ。そこで父親がはじめて怒り怒鳴るにが、それはもはや子どもに叱るのと同じようであり、老いにより退化していく虚しさ、どうしようもなさを感じた。
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