トランスジェンダーの少年が少女になろうとする話。映画は終始主人公ララの自分の体への違和感、他者が自分を理解してくれないという苦しさに溢れている。観ていてかなり重い映画。
彼女の意思・視点を重視して展開されていくので、主人公に同情できない観客はかなり置いて行かれる。男性器が自分についている違和感や男の体に成長している不安感、クリニックを受けながらもなかなか女性の体になりきれない焦り、とにかく自分自身の見た目にとても拘っているので、映画の展開がそこからあまり広がらずとても狭く感じてしまう。
カンヌ映画祭のある視点部門、新人監督賞受賞作品という事で、独特の視点は感じるのだが、その独自の視点、狭すぎないか? と思ってしまう。カメラはとても良かった。