uri

グリーンブックのuriのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.8

“My father used to say, ‘whatever you do, do it a hundred percent.’ When you work, work. When you laugh, laugh. When you eat, eat like it’s your last meal.”

Civil Rights Movementが最も熱かった1960年代前半に時代設定を置く。

アメリカ北部の上流階級で育ち、差別を殆ど受けたことがない恵まれた、裕福で良くも悪くも無知な黒人ピアニストDr. Shirleyと自らをDr. Shirleyよりも“blacker”だと考える中流階級イタリア系白人のTony。(Tonyもイタリア系アメリカ人でマイノリティではあるが)黒人男性が白人を雇うという当時のアメリカでは考えられなかったであろう逆転した立場のキャラクター設定が面白い。

映画の序盤ではその大胆な性格と上品とは言い難い言葉遣いから悪役のかように推測されるTonyだが、映画が進むにつれ彼の純粋で正義感に溢れた分け隔てない性格が露わになる。時折社会的差別をテーマにした作品では、マイノリティを尊重しすぎるあまり他方が逆に悪者のように描かれることがあるが、本作ではその点配慮があることに好感が持てる。

賛否両論を呼ぶ映画だが、
私はとても、いえかなり好き
uri

uri