はな

グリーンブックのはなのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
20220710
一言でいってしまうのは良くないけど異なる環境のふたりが価値観をぶつけ合って理解していく友情物語って楽しいね。
ドン・シャーリーの上品さがとても素敵でした。フライドフライドチキンの骨は投げ捨てるのに、ジュースは許さないバランスも笑える。トニーも素敵でケンタッキー好きじゃないけど食べたくなった。

「暴力は負けだ。品位を保つことが勝利をもたらすのだ。」は響いた。その数年後のウィル・スミスの一件を考えても深い。

文化も歴史もよく知らないから差別については述べられないけど観ている最中この作品に対する違和感があってそれは上記セリフ後の車内の喧嘩で言っていた「金持ちの白人は教養人と思われたくて~私独りで耐える。はぐれ黒人だから。黒人でもなく、白人でもなく男でもない私は何者なんだ」で腹落ちしました。何を知っているんだ、トニーってことですよ。
要は時代やキャラクターの背景から人種や性のマイノリティに対する差別を扱っているけど、そういうくくった話じゃなくてひとりの人間の孤独と勇気を讃え、支える友情の物語なんだと。そして冒頭の感想に戻ります。
蛇足ですが最後のドロレスのセリフに女性の凄さを感じます。
はな

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