Addie

グリーンブックのAddieのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.3
ヴィゴ目当てに再鑑賞。

手紙にしてね
電話は高いから。

夫の文章力をちゃんとわかっていた妻が、
ドクと抱擁するラストシーンに今回も泣かされた。
肩越しに「手紙をありがとう」

粗野で、良くも悪くもストレートなドライバー兼用心棒トニーと、
キチキチに取り澄ましたピアニストの雇い主ドク。

クリスマスイブには戻る約束でNYを出発。
差別の色まだ濃い地方での演奏会を催行すべく、水色キャデラックで南下してゆく。
(書きながら思った。日本語の差別の色まだ濃いって言葉はそういう成り立ち?)

同じホテルには泊まれず
レストランの客席には座れず、
小屋のようなトイレを、それも丁寧に案内される。
集客して喝采される音楽家でさえこういう扱いとは。

人々も土地も、想像以上の受け入れ態勢の悪さに、物語の冒頭で黒人の使ったグラスをゴミ箱に投げ込んでいたはずのトニーは、徐々にドクの孤独やその片意地さを理解してゆく。

と言っても単細胞ですぐに手が出るトニーのこと。
嘘とデタラメは違うだの、銃など持っていないだの、あちらこちらで騒ぎを巻き起こしながら、持ちつ持たれつのバディ感。

車窓から投げ捨てたケンタッキーの空ボックスを、バックで拾いに戻らせる、調子に乗り過ぎるなよシーンも良かった。
初めてパクついたチキンが美味しいことと、ゴミを投げ捨てるのは別問題だと、ドクの矜持。

ケネディ?
実話を元になんだからこのシーンも実話なのかな。
そりゃぁ警官も引き下がる。

そして雪のイブ。
約束通りにブロンクスの自宅に乗り付けた、その運転席には‥。

好きな映画はやはり何度も観よう。
と、思わされる作品でした。

じーん。
Addie

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