さか道

グリーンブックのさか道のレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
5.0
朝から雨だし、娘の所に行く予定だったんだけど(明日にして)って言われるし、エンジェルスはレッズに負けて3連敗で借金5...。大谷投手は1と1/3で降板となるし...。
気がクサクサするので作文でもしてみようか、、と。
でも、この『グリーン・ブック』の感想文は難しくて。。
公開されたのは5年くらい前なんだけどポスターを見ただけで全く観る気がせず、、。
ヴィーゴ・モンテンセンが好きじゃなかったから。彼を初めて見たのは「ダイヤルM」。ルックスが好みじゃなかったし清潔感が無いように感じたから。あの映画ではね。
ところが「ロード・オブ・リング」では王👑!になっているではありませぬか! それなりに威厳も尊厳も感じる立派な王👑に。
で、アマプラで『グリーン・ブック』のサムネを見るとまたまた悪人面で全く観る気無し。
しかし何の気の迷いか? 見てしまったのです。ラストではズドン!!と来ました。十何年ぶりかに泣いてしまいました。自分のレイシストぶりを恥じて。
ちょっと英国に居た事があってその時とかその後外国人と接する事があって、ある特定の国の人達が大嫌いになってしまった。でも黒人とは接した事は無かったのに...。
話は変わりますが、この映画のヴィーゴ・モンテンセン、でっぷでっぷのお腹に弛んだ二の腕に(えー!😱これが本当の姿だったのか?!)でも演技力がすさまじかった。ヴィーゴ・モンテンセンって確かデンマーク人じゃなかった? ヴィーゴ・モンテンセンってイタリア人だったのか? と頭の中がチラチラ.. する程訛りの酷い英語が上手かったし、ブロンクス生まれ育ちの教養が無くデタラメとハッタリだけの口先だけで人生を生きている粗野なオッサンでも(王👑だったんだよなー。。)と自分に言い聞かせ、、。
ドン役の俳優さんの品の良さ。傲慢のかけらも感じさせず知的で我慢強い意思の強い演技、しかし時折見せる憂いの表情が素晴らしかった。
この映画を見始めた時、コメディか? ロードムービーなのかな? 人種差別撤廃を訴える映画? などジャンル分けに忙しい自分がいた。
「俺は自分が何者か知っている、俺はあんたより黒い」と言い切るトニー。
雨の中「白でもなく、黒でもなく、男でもない」と実は自分の存在に彷徨っているドン。
ヒューマンなんだね。
人は自分の属性を知らずにはおれない。トニーが言った “I know who I am“ そこ、なんだと思う。人は自分が何者なのかわからないという事は不安でたまらないのだ。
◯◯人は大嫌いだ、と臆面も無く言っていた自分が恥ずかしくて涙が出ました。
“アラバマ物語“のあの時代、ドンはなぜディープサウスに行ったのか?
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