ヨスケ

グリーンブックのヨスケのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
公民権運動真っ只中の1962年、ジム・クロウ法による人種差別が激しい米国南部でのコンサート・ツアーを計画する天才黒人ピアニスト ドクター・シャーリーと、ボディーガード兼運転手のイタリア系用心棒トニー・バレロンガの8週間の旅の物語。分断が危ぶまれる現代にこそ必要な作品。

天才ながらいくつかの面でマイノリティでもあったドクター・シャーリーの孤独を、複雑な寂しさを宿す表情で体現するマハーシャラ・アリに唸らされる。『ムーンライト』や『Marvel ルーク・ケイジ』で見せる粗野な役柄とは真反対の、品格溢れた演技は本当に魅力的。

ヴィゴ・モーテンセン演ずるトニー・バレロンガが、その後俳優になり『ゴッドファーザー』や『グッドフェローズ』に出演したということ、本作の製作と共同脚本をトニーの息子のニック・バレロンガが務めたということを鑑賞後に知り、二重三重に温かい気持ちに。

私の一番のお気に入りは、本作の監督を務めたピーター・ファレリーが、怪作『ムービー43』の製作兼共同監督であるという事実。ヒュー・ジャックマン、エマ・ストーン、クリス・プラット、リチャード・ギア、ナオミ・ワッツらを配役しながら、内容は超絶お下品。最高です。
https://youtu.be/BcipacAipuE
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