じょり

グリーンブックのじょりのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.4
①トリオの他2人は音楽以外もうちょいがんばれよ度 85%
②私を含め、トニーは◯◯を持ってなかったと思ってた方の割合 85%
③ケンチキより某スコッチ登場が気になる度 80%(洋酒党orハルキスト限定)

長文です。
Nothing but ほっこりもの。誰に対してもEDのように振る舞いたいなぁ。
ただ本作、黄色人種の私の黒い目にはユルフワにしか映りませんでした。

3番アリ・4番ヴィゴのような年間各40本打てる主軸を擁する猛打のチームが、ノーアウトランナー1塁なら必ず送りバントしてワンヒットを狙う手堅いゲーム運びに徹するような作品。

「このカットを見ろ!」みたいな作り手からの映像的推しがほとんど感じられず、出来事が全体的にオブラートに包まれた単発的な差別表現に止まるため、あと1本ヒットが出なくて流れが作れずもどかしい。
また根深い問題へのリアリティに欠け、処世術や口の悪さ、大食いネタでトニーに頼りがちになるのも気になりました。
例えば弱腰の白人署長とか、某作品のR.スタイガーのようにゴリゴリ行かな作品にメリハリができず締まらないんじゃないかなと思うわけです。

ユーモアと人種差別の映画的共存…方向性・ジャンルの違いや好みの問題だけど「ヘアスプレー」の方がバットを強振しまくる豪快さがあって好きだし、S.リー監督の発言もある程度は支持したいところです。
じょり

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