百合ちゃん

グリーンブックの百合ちゃんのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.8
「黒人」でもなく、「白人」でもない。

2つのアイデンティティで揺れている。黒人としての自分と、いわゆる"黒人"ではない自分。自分の外側と内側があまりにも違いすぎて、どちらにも属してるのに どちらにも属せない。両方に「お前は仲間なんかじゃない」と拒絶され、孤独に苦しむ。色んな差別のカタチがあるんだなと改めて思った。

イギリス文学やってると そういう題材が結構ある。この映画を観ながら思い出したのはジェーンエアの続編の"Wide Sargasso Sea"。ジェーンエアで登場する、名前すら与えられていない"精神異常の狂った女"を主人公にして描かれた物語。

作者のリースは、イギリスの領地だったカリブ海で生まれた白人クレオール。ジェーンエアで"狂った女"として描かれたバーサもクレオール。クレオールとは植民地で育った白人のこと。

現地の人々には"白いゴキブリ"と拒絶され、彼らに家を燃やされた。英国男子と結婚したが (彼は騙された)彼は決して 彼女をイギリス人として認めてくれず愛してくれなかった。

どちらにも属さない。属させてくれない。2つのアイデンティティの間で彷徨うその苦しみが 彼女を狂わせた。と、作者リースは"ジェーンエア"に対する怒りから描いたのだと思う。"Sargasso"は藻。イギリスとカリブ海の間で揺れる広い藻のようだ。という意味なんだと思う。

彼の場合も、これと少し似ていると思う。どちらにも迎えられない。黒人としての自分と、でも"黒人らしくない"自分。2つの間で彷徨うアイデンティティ。自分が何者か分からない苦しみや深い深い孤独。



こんなに酷い時代もあったんだなあ。

今の世界もそんな風に思われるといいな
でも今も尚まだまだ根付く差別。無くなることなんてあるのかな?この時代に生きるわたしにはまだわからない。黒人だけじゃない 私たちも。私たちアジア人も酷く差別されてきたし 私自身イギリスにいた時何度か酷いこと言われて傷付いた。いつか差別によって悲しむ人がいなくなりますように。綺麗事とか言われそうだけど、そう願わずにはいられない。


観てるとお腹が空いてきたんだよなあ笑
ケンタッキー食べたい。素手でガブッと!骨は捨てちゃえ!ジュースは... 調子に乗っちゃいかんね笑 ピザも人生で一度くらい、あの食べ方してみたい笑

お手紙欲しい...
めためたにロマンチックなお手紙ほしい...
4℃のネックレスより断然嬉しい...
お手紙待ってます←

これは映画館で観るべきよ!
やっぱり家で観るより引き込まれるし これを観てるときの私の表情 喜怒哀楽はっきりしてたと思う笑 微笑んでたし クスッと笑ったし 顔をしかめたし 目を見開いた。

全部全力でやるってとこ、グッときた。笑うときは笑う、食べるときは食べる。そっか、私もやるなら全力でやりたい。

NYだしイタリア系だし最近毎日フレンズ観てるし、ジョーイが何度も頭を過ぎりました笑

終始音楽がよかったです!