美しくて綺麗で、大きな抑揚はないもののじわじわとメッセージが滲み出る作品
どんな形でも、その人と触れ合うことで、黒人、白人、移民、とかのカテゴライズではなく、当事者同士の付き合いになることで、人は人として接することができるとわかる映画。
言い換えれば、当事者にならなければ、いくらでも傷つける言葉を使ってしまったり、しきたりだから、伝統だから、ルールだから、と、誰が作ったかわからない物差しを突きつけることが容易とわかる映画。
家族、友達やコミュニテの暖かさと対比しての孤独には、寂しい時は自分から相手に歩み寄らなきゃ、のメッセージがとてもシンプルなのにしっかりと響く。
"黒人でも無ければ白人でもなく、人間でもない私は一体なんなんだ"
個人的にはショパンの木枯らしの第一小節でトリハダが立って、そこからのグルーブでドクのはっちゃける姿がとても好きでした。