麟チャウダー

コンジアムの麟チャウダーのレビュー・感想・評価

コンジアム(2018年製作の映画)
3.8
終盤の畳み掛けがめちゃくちゃ怖すぎて楽しかった。 前半の糞おもんない時間があったから、こんなん余裕だろって登場人物たちと同じくコンジアムを舐めてかかる事になる構成が良かった。調子乗ってる奴らが痛い目を見るメシウマ展開を期待してたら、まんまと観てるこっちも同じ状況になっててメシウマどころじゃなくなって終盤はもうビビったビビった…。
超常的な心霊現象が引き起こすアクロバティックな恐怖体験に楽しくなっちゃった。なすすべが無くなって、完全に主導権があっち側に渡ってからはもうお化け屋敷型アトラクションになっててもう絶望。あっち側に空間を操る能力者がいたら勝ち目が無いやないかい、ガスコンロ着火の能力者が可愛く見えてまうがな。

外に逃げ出した女性2人のパートが怖すぎた。蒼白顔面ドアップの真っ黒眼球でわしゃわしゃ言ってるの背筋凍るほど怖かった。背骨を手コキされてるみたいな下背部のゾワっとした感覚が最悪だった。
昔、検索してはいけない言葉の「クレイジーゴースト」を検索した時のあの最悪の瞬間を久しぶりに体感した。(正式名称は「一只可愛的女鬼寵物」)。怖いっていうか、気味が悪すぎて最悪。

さっきまで居た場所と違う場所に居る展開がゾッとした。外に逃げ出してテントに逃げ込んだのに、中は病室になってるとか卑怯すぎて怖かった。

終盤はビビってる人間の顔のドアップが怖い。それくらいしか画面に映ってないのに、後ろから手が「だーれだ?」してきたり、顔の目元が真っ黒になったり、肩に顔を乗せてツーショットしてきたり、嫌なことばっかりしてくるのズルい。

監禁の能力者に閉じ込められてるのも、暗闇の能力者に明かりを奪われるのも、電気系統を攻撃する能力者も、水を操る能力者もみんなマンキンで恐怖心を煽って来るから終盤は良い仕事してたやん。
ピンポン球の音、謎の奇声や放送音声みたいに聞こえてくる声だったり、BGM担当の能力者も居て雰囲気が最高に最悪だった。

この映画に出てきたのは幽霊じゃなくて能力者たちだったって、そういうことに、しておこうと思います。怖いので。
麟チャウダー

麟チャウダー