ヒュー・ジャックマンってホントに素敵な人だなぁ。
やはり芝居には、表現者の人間性が表れるものだと思う。
この作品は、ヒューの滲み出る人柄の良さ、他者を惹き付ける魅力というものが遺憾なく発揮された映画だ。
それが、大統領選における最有力候補となる、主人公像に見事にハマっていた。
実話を基にしたドラマ作品で、あと少しで大統領になれたかもしれない男が、スキャンダルによって、その道を絶たれるという内容である。
それが、主役のゲイリー・ハート議員を中心に、別居した家族、ゲイリーを支えるスタッフ、各種新聞の記者らを巻き込みながら描かれる。
スキャンダルと言っても、アッと驚くような大それたものじゃない。
「しょーもな」とさえ言ってしまえる規模のもの。
でも、それこそがキモだ。
小さな問題が、大統領選有力候補という立場、功名心の先走り、正義感の暴走と、世間の好奇心など複雑な要素の絡み合いで、無責任に燃え広がる恐ろしさと情けなさを描いているのだ。
一つ一つは、本当に些細なこと。
でも、ふとした切っ掛けで、それが二つ三つと連鎖すると、まるでお祭りのように「炎上」する。
その過程を実直に、けれどスタイリッシュに描き出していく映画で、俺は好きだった。
派手な文句に釣られてトランプ大統領を選んじゃったこととか、
ジェームズ・ガンの監督降板事件なんかを思い出した。
後は、マスコミの姿勢への批判も。
我々も無関係じゃないですね。
SNSとかさ。
気を付けて生きていきましょ!
ていうか、あのスタッフの女性、「自分なんか」とか卑下してたけど普通に美人過ぎません?