ゆかちん

コネチカットにさよならをのゆかちんのレビュー・感想・評価

コネチカットにさよならを(2018年製作の映画)
2.8
MCUドラマのシークレット・インベージョン観て、ベン・メンデルソーンの演技を観たくなって鑑賞。

うーむ。なんとも感想が難しい。
映画というよりドラマ、
ドラマだけど、とてもリアルなような。
ドキュメンタリーのような、、、。


50代半ばで仕事も妻も捨て、新しい人生を歩み始めたアンドレス(ベン・メンデルソーン)。
だが、バラバラになった人生を立て直したい男の幸せ探しの道のりは、困難の連発でーー。


主人公アンドレスの周りには色んな問題が。
バラバラと散っていたその爆弾が、次から次へと表へ出てきて勃発。
妻やその再婚相手、息子やその友人や親など、次から次と連鎖的に問題に巻き込まれていく。
それは本人のどうしようもなさが招いた、避けるべきことの出来ない事態。

でも、アンドレスだけが悪いかといえばそうではなくて。
ぶっちゃけ、出てくる人みんな悪いとこあるよね。
でも、すごい悪い人てわけでもないのかな。
それぞれ悪意があるとも思えないし。
それぞれがどうしよもなさからのという感じ。

アンドレスが妻子いるのに仕事勝手に辞めるのもどうかと思うけど、妻は不倫してたとか、アンドレスのこと責めれるんかなとか思ってまうし。
まあ、アンドレスがこんなんだから妻は不倫したんだと言われたら、ああそうなん?とも。でも、別れてからにしてほしいよね〜。不倫してたくせにアンドレス責める新彼氏もどないやねんな気もするし。

アンドレスが、息子の友人がドラッグ中毒やのに止めきれなかった(一応最初は止めてる)というの、大人としておかしいと責めるのもわかるけど、その息子の友人の親が自分たちの息子のことちゃんの理解してないってのもどうなん?て思うし。

なんだかな〜って。

でも、現実はみんなこんなもんなんやろな〜と。
みんな別に悪意があるわけではないけど、心の弱さや他人や自分への理解のなさから道を外したり、ズレていく。
どうしようもなさからなんで建て直すのも簡単ではなく。
視野を広く客観的にみれる人が建て直す指針をくれたらいいけど、狭いコミュニティでみんな視野が狭いからそんなことできない。

難しいね〜。

そういうのがなんともリアルやった。


ベン・メンデルソーンがくたびれたダメ中年男性を。
行き慣れないスーパーマーケットやホームセンターで買い物をする姿は、哀愁というよりは情けなさまで漂ってて。
でも、あからさまに寂しさをアピールしようとはせず、どこか開き直ったような強気な態度で。女性にモテないわけでもないからそれなりに過ごす。
その虚栄心も虚しいと思うけど、どうこう責めるのも違う気がするし。
きっとそれでなんとか保ってるんだろから。

最後、爆発的なことが起きて酷い目に遭うけど、それで見えるものもあり。
それにより、何か憑きものが取れたように前を向いて進み出すこともあり。
一応、前向きな終わりでした。

人生って難しい。
うまいこと生きてる人は、前世でどんな徳を積んだんや。


ベン・メンデルソーンてハンサムだけど、悪役…小物の悪役が多いね。オーストラリア人だから?
なんか冷たい感じがするのかな。
今回のくたびれた役も似合ってたな笑。
MCUタロスもそうやけど、味を出せる役者さんだなとも思いました。
ゆかちん

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