空海花

ベル・カント とらわれのアリアの空海花のレビュー・感想・評価

1.4
テロとオペラの映画?なら好きかもしれないと思い、何の情報も入れずに鑑賞。

かなりツッコミどころが多い。
口パク感とストーリー、それくらいはよくある。致命的なのは登場人物の描き方の欠如。
そしてまさかの日本人2人とも?に赤面。
日本人てそんなイメージなのかな。恥ずかしい…
渡辺謙や加瀬亮にこんなことさせないで。ジュリアン・ムーアもかわいそう。と思ってしまう。

テロを擁護するつもりはないが、やる方にも理由はある。そして理解しないまま銃を持たされる少年兵が居る一方で、学がある人物が実行するということがあるということも知ってはいる。ただ、そこにこんなことを2つも挟む。正直、何?馬鹿にしてんの?と思った。同じ人間だということは理解するが、ここではそんなに描いてはいないよね?じゃあこういうことしちゃダメだ。いまだ世の中で解決していない題材を扱っている自覚が足りなすぎる。
音楽、オペラが立場を越えて心を動かし、国境をも越えていく様とか、犯行グループと人質の心の通わせ方とか最初は構想にあったと信じたいが…何をやろうとしたのかももはやわからない出来。

結局は、相手が少年少女とも取れる丸腰状態の人間でも政府や世間は容赦ないっていうことにちょっと泣かされる後味の悪さ。泣けたのはこの映画のせいじゃない気がするけど何かもう悔しくて仕方ない。
出演者に敬意を払い加点。
空海花

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