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ジョーカーのandesのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
2.0
いろいろと疑問が残る。誇大妄想を暗示させる場面がありながら上手く機能していない(現実なの?というスリルはない)。リアリティラインが不明確で、シリアスな演出にもかかわらず、劇場や精神病院の警備が甘すぎる。そもそも、これではジョーカーがただの「頭がおかしい貧乏人」で、かなりの小物である。社会問題を提起すれば名作なのか?「理由がない」ことが「不気味」であるのに、「実はトラウマがあって…」と説明されるとジョーカーのキャラがブレるのではないか(それが目的なら尚更残念、設定を付け加えるのは容易である)。スコセッシへのオマージュはまだしも、チャップリンを出すのは失笑。ジョーカーでやる必然性を感じない。最後の尋問シーンが非常にズルい(全てが「嘘」でもいいわけだ)。決して完成度は高くない。
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