このレビューはネタバレを含みます
ずっと下を向きながら長い階段を登っていた彼が踊りながら階段を降りるシーンの「スッキリした」彼
そして、そんな彼を観て素敵だと思ってしまう自分
とにかく病んで病んで、狂って狂っていく画面
この作品の素晴らしさを表現する言葉を持ち合わせていない自分が情けない
なんでこんなに苦しそうな笑い方ができるんだろう
私まで息をするのが苦しくなる
精神的に辛い時って、周りと自分の普通がズレていくような気がするが、この作品では周りとのそのズレが笑いで表現されている気がした
みんなは楽しいと笑うけど、アーサーは辛かったり悲しかったり緊張すると笑ってしまう
アーサーの笑いのツボは世間一般と大きくズレている
それを自覚できていないコメディアン
私も緊張すると口角上がっちゃったり、怒りが一回りしちゃうと笑っちゃうことあるけど、それよりももっともっと深い狂気を感じる
バットマンは画面も暗いし本人も黒いしめっちゃ黒みたいなイメージだけど、ジョーカーはとにかく色彩が豊かな見た目
完全にジョーカーになるともう色合いが凄い
髪なんて緑ですから
赤と緑のコントラストとか
やばい
それまで仕事以外はベージュの上着着てるし、色味もおじさんチック、半裸だったりするのに…
半裸なのはいいけど、病的にガリガリで恐竜みたい
肩の骨の感じとか肋骨の浮き出てるところとか
世間一般で見た時に彼が完全に「狂ってる」ってなった時に彼の感覚と世間の感覚が合う感じがして救われない…いや、彼的には救われたのか…?
字幕で見た時はもうものすごい狂っている感じが初っ端からビンビンって感じだったけど
吹替を見た時はアーサーがどんどんジョーカーに馴染んでいく感じがした
ジョーカーなら平田さんバッチリだろう!って思ってたけど、間違えなかった
弱々しい感じも、狂っている感じも良い
音楽いい
重々しい曲と軽い感じの陽気な音楽と、落差がいい
バッドマンの新作観るぞーっと思い立って視聴