サカヤノムスコ

ジョーカーのサカヤノムスコのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
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【あらすじ】
犯罪渦巻くゴッサムシティ。下流階級でコメディアンを夢見る心優しい道化師アーサーは、徐々に社会から見放され、愛する人に裏切られ、善人としての糸が切れてしまう。「バットマンの宿敵」「稀代の悪人」と称される悪のカリスマがどのように誕生したのかをドキュメンタリータッチで描く。

【レビュー】
トーンはクリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズに近しく、人間の闇をえぐり出す演出となっている。ホアキン・フェニックスが静かな怪演で見事にジョーカーを演じ切り、サントラ「スマイル」は「笑顔で人々を楽しませる」とコメディアンを夢見る心優しいアーサーを表現し、陰鬱な描写とのギャップにフツフツとした怖さを感じさせる。「本当に悪なんていない」と前半では社会に見放されていくアーサーへ大いなる同情心を煽り、後半で清々しいほど狂気乱舞、混沌の渦に誘うジョーカーに惹きつけられ、余韻たっぷりで幕を閉じる。
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