riesz77

ジョーカーのriesz77のネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『ダークナイト』でヒースレジャーが演じたジョーカーには敵わないと思って、期待値は上げずに観に行ったら、比較云々ではなくまったく別のベクトルでジョーカーを見せてくれたので、期待以上におもしろかった。ジョーカー特有の悪のカリスマ性を、2時間かけてじわりじわりと見せつけてくる。監督よりも、主演のホアキンフェニックスに魅せられた。

舞台がゴッサムシティなだけあって、不穏な空気が漂っていてネガティブな気持ちになる。そんな街でアーサーは母親と二人暮らしで生計を立てている、孤独だけど純粋で優しいアーサーが、無情な社会に少しずつ蝕まれていき悪の化身に変わってゆく。

どんよりした空気感とアーサーの不気味な笑いで気持ちが晴れない状態が続く。笑えたのは、児童病院で踊っているときにうっかり銃を落とす場面。あの空気感がおもしろかった!

不気味な中年男性が、少しずつ完成していく過程が見どころ。派手な衣装に緑のオールバック。そして階段でのダンスシーン。警察に追われ、そこからがすごくおもしろい!最初の1時間半はしばらく見たいと思わないが、最後の30分はもう一度見たい。スタジオでのシーンでマレーを撃ち殺し、移送中に支持者に助けてもらう。ボンネットの上で、自分の血を口周りに塗り直し、不敵に微笑むあの場面が最高に良かった。

確実にアカデミー賞とる!!!
素晴らしかったです。
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