このレビューはネタバレを含みます
どこまでが現実でどこからが狂人の妄想なのか…そしてそのお話全体が嘘である可能性大、という二重に虚実入り混じった映画。
バットマンの存在がヴィラン(悪役)を生んでいるのではないか…というのはよく語られるネタであるが、そのバットマンを生み出したのは実はヴィランのジョーカーである、という逆転が今作のラストシーンでアーサーの思いついたジョークということなのであろう。
そしてアーサーは精神病院を抜け出してジョーカーとなる。
これがまさにジョーカー誕生秘話であり、この映画の表向きの姿に振り回され同情や共感などしてしまっている人々を見てジョーカーは笑っているに違いない。
ジョーカーの最後のセリフを思い出そう。
この映画の元となっているキングオブコメディで、主人公パプキンがジョークとして語った自身の半生は真であったということと対比させると面白い。