ユータ

ジョーカーのユータのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
5.0
お久しぶりです。
就活、バイトと重なったこともあって、半年サボってすみません。
その半年の間に映画館に何本か映画を観に行ってたのですが、感想は纏まっても、どうも書く気が起こらなくて、サボってしまってすみませんでした。
10月4日、この『ジョーカー』という映画を観に行きまして、どうしても『ジョーカー』を観たあとの思いを書きたかったので、再開しました。
前置きが長くなったのでこの辺にして、レビュー始めます!
『ジョーカー』

ストーリー/20点(20点満点中)
キャスト/20点(20点満点中)
音楽&音響効果/20点(20点満点中)
映像&表現/20点(20点満点中)
雰囲気/20点(20点満点中)

トータル/100点(100点満点中)

「深淵」

どう言えばいいんだろう…
公開初日の、2019年10月4日に観て2日経った(執筆開始当時)わけだけど、未だにどう言えばいいのかわからない…
一つ確かに言えるのは、ただひたすら怖くて、悲しくて、やりきれない気持ちになった。

ストーリーは、アメコミを基にしていながら、そんなことなんてどうでも良くなるくらい現実でありえそうで、暗くて重い話であった。
心優しいアーサーが社会に追い詰められたり、不幸が連続して、悪に堕ちてゆく過程を見ていてかなり辛くなった。
とにかく、ただアーサーに共感した。
ここまで共感したことないんじゃないかってくらい共感した。
もっと言いたいことはあるけど、それは最後に取っておきます。

キャストは、ホアキン・フェニックスさんのジョーカーがヒース・レジャーさんのジョーカーを超えるという前評判を見て、期待値爆上げで観に行ったら、それを軽々と超えてきた。
フェニックスさんは社会からゴミのように扱われ、色々な悲しいことが立て続きに起こり、精神が、アーサー自信が壊れていく様を見事に演じきっていた。
これ以上のジョーカーを一体誰が演じられるのか…
『ダークナイト』のヒース・レジャーさん、『スーサイド・スクワッド』のジャレッド・レトさん、そして今回のホアキン・フェニックスさんのジョーカーを見てきて、これが一番ヤバかった。

音楽・音響効果は終始不穏な音楽とか哀しげな音楽しかなかったが、何より選曲のタイミングとか、心が軋み、壊れていく様を音楽で表現するあたり神がかってる。
音響効果は、IMAXでもなく、ドルビーシネマでもなく、7.1ch(それもTジョイ京都さんの超本気を出した7.1chですよ!!(←ここでTジョイ京都さんを推したい))での鑑賞だったが、重圧感を音で表現するのが巧いと思った。
絶対忘れさせねーぞ!!どう足掻いても忘れさせねーぞ!!この野郎!!と言わんばかりに、耳にこびりついて離れないアーサーの笑い声とか、泣き声は絶対音響のいい映画館で聴いた方が良い!
最低でも7.1ch、良くてIMAX、ドルビーシネマと言ったところか。

映像&表現は、今回は先程の7.1ch+4K上映で鑑賞したので、かなり4Kの映像美が感じられた。
映画館ではこれの前に『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を同じく4Kで観たが(レビューはまた書きます)、その時は4Kの良さを感じられなかったが、『ジョーカー』は、虚構と現実、残酷な社会が生み出したアーサー=ジョーカーの悲しみを、ホアキン・フェニックスさんの演技、音楽だけでなく、映像でも限界まで描ききったのもあって、4Kの映像美を感じられた。

雰囲気。
ここが1番言いたいところ!
雰囲気は、弱者を晒しては嘲笑ったり、社会保障が削られたり、差別があったりなどと、全ての人間が尊厳を持って生きられない今の歪みきっている日本社会に限りなく似ているというか同じくらいの閉塞感とか絶望感を感じた。

少なくとも日本人は、この国でも、アーサーとまではいかなくても、周りの環境、自分の行いによっては精神が壊れ、狂っていく人がいることを思い知るため、人によっては、もしかしたら自分の行動で周りの人の精神を壊していることを感じて、自分の行動を改めるために観なければならないと思う。
これは、休日に観に行くのが無理なら、会社や学校を1日か半日休んで時間を作ってでも、観に行くべき映画だと思う。
何ならR15+指定で15歳未満の人は観れないけど、今15歳未満の人は15歳になったら必ず観なければならない映画。

最後に、この映画はフィクションではあるけど、決して他人事ではない。
とにかく、絶対にこの世界で生きているのであれば観るべきである。
ユータ

ユータ