ジョーカーのひかりのネタバレレビュー・内容・結末

そう言う解釈か〜と思いました。ジョーカーとは無敵のヴィランではなく、1人の狂人でもなく、追い詰められて壊れてしまった心そのものなんですね。
要するにこの世の辛酸を嘗めに嘗め尽くした男が、絶望の果てに失うものが何もなくなり殺人に走ってしまった、っていう話なんだけど、それって普通の殺人鬼の話なんだよね。ジョーカーという特別なキャラクター、特別なヴィラン、混沌の使者でありバットマンの永遠の宿敵であり、ゴッサムの悪の頂点に君臨するべき悪のシンボルの誕生物語としては私は物足りなく感じた。ホアキン・ジョーカーは、富裕層が甘い蜜をすするのを路上から見ていたゴッサムシティの貧困層の、いわば純粋な憎悪の具現化であって、そのキャラクターの書き方にものすごく強烈なメッセージを監督が意図的に持たせてる。そういうキャラクターを描きたかったのはよくわかるし、そういう映画を撮りたかった意図もわかる。でもそれをジョーカーでやって欲しくなかったなと思う。