ユカートマン

ジョーカーのユカートマンのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.8
「精神病で最悪なことは世間が障害がないように振る舞うよう要求することだ。」貧困層で精神病で社会の底辺なのにも関わらず、ホームレスになるわけでもなくヤクも酒もやってなくて、カッコよくタバコをふかしている。ネオリベが誕生した80年代という設定であり、福祉が打ち切られたりしている描写があるが、それでも最下層のアーサーがホームレスに転落せず母親と汚いアパートで細々と二人暮らししている、弱肉強食のアメリカにもそんな時代があったんだなということが印象的だった。アーサー自身、空気読めないところ含めピュアというか発達障害のようだなと思ったら、妄想性障害だけではなく虐待され脳の損傷の後遺症による軽度知的障害という設定もあったみたい。宿命的で感情を煽られるような音楽の使い方が嫌いだったが、ホアキンの圧巻の演技、どこまでが本当かわからない信頼できない語り手、画面の色調、全て良かった。アメコミでブロックバスター作品だろ、と見くびっていた自分自身を反省せざるを得ない。

【余談】わたしはアーサーがウェイン氏の私生児説を推します。ペニーもアーサーも精神病で信頼できないけど、ウェイン氏が「おまえは養子だ」って知ってるの怪しすぎない???????あいつは億万長者だからカルテ捏造とかなんでも出来る気がする
ユカートマン

ユカートマン