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ジョーカーのchaooonのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.3
最近観た映画の中で、画面作りのかっこよさがダントツで好きでした!
ダークなのに鮮やかで、ソフトなのに深くてどんよりと重い。
どこまでも沈んで行きそうな深い闇と、突き抜ける優しく強い光のコントラストが、悲痛で美しかった。

ストーリーもそうだけど、画面の見せ方に思いの外心を掴まれた作品でした。
階段や廊下の抜ける感じが、とんでもなくカッコいい。

理想や憧れ、自分を支えていた僅かな基盤が崩壊していく音がまるで聞こえくるような、アーサーからジョーカーに変貌していく姿に見入ってしまった。

ホアキン・フェニックスが凄かった。今までの中で一番好きなホアキンになった。瞳や表情もそうだけど、肋骨や肩甲骨が露出して歪な肢体を晒す姿が異様。
その身体でユラユラと舞うダンスが、また不思議な空気を放つ。

DCの圧倒的なヴィラン・ジョーカーがゴッサムシティに誕生!!!の様は、不謹慎にもかっこよく感じてゾクゾクしつつ、同時に凄く怖かった。
今作は独立した作品だと思っていたけど、思ったより、ウェイン家の繋がりやバットマンのストーリーにリンクするところもチラチラ入ってきて、そこも楽しめました!

1つ確かに感じたことは、子供には観せたくない、観せちゃダメだなということ。

噂通り『キング・オブ・コメディ』のオマージュというか、それありきな部分も沢山散りばめられてて、観てから行ってよかった。『タクシー・ドライバー』は昔観たきりなので、また観たくなった!

劇中でアーサーが観てる映画がフレット・アステアの『踊らん哉』"Slap That Bass"♪これ観なきゃ!
チャップリンの『モダン・タイムス』から"Smile"も♪
全体的に音楽の使い方も好きでした♪

昨日フィルマの通知で知った、新作『バットマン』にポール・ダノがリドラー役でキャスティングと知り興奮!!!それは楽しみ過ぎる〜!!
DC作品は良し悪しは物によってアレですが、キャスティングの攻め所はなんか凄くいい〜!!
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