JOKER
遅らせばながらも劇場で鑑賞。
悪のカリスマの誕生、そこには深い悲しみ、寂しさがあった。
バットマンの宿敵ジョーカーの誕生をホアキンフェニックス主演で描いた作品。
まだ観てない方で、「バッドマン観てないしあまりよくわからない」「アメコミあんまり好きじゃない、苦手」「DC作品全然知らないし」と言った理由で敬遠してるのなら安心してください。
私もその1人でしたが、これは観ないと損するといっても過言ではないくらい素晴らしかったです。
単純に悪と正義が闘ってとかそんな話ではなく、描かれていたのは深い人間模様や社会です。
ただなりたい自分になりたかっただけなのに。笑顔で周りにハッピーを届けたかっただけなのに。
どうして周りと少し違うだけでこんなに…
心優しい男が自分の置かれている境遇や社会の大きな流れに打ちのめされて徐々に闇へ堕ちていく。
初めて自己承認を満たされ解放感や快感を得たのが身を守るために仕方なく悪いことをしてしまった時だっただけ。
そんな人間誰もが持っているであろう欲求の解放の引鉄。
ジョーカーも決してその引鉄を望んでいない状況でひきたくはなかったはず。
これが彼の人生、そう思うと切なくて胸を締め付けられる思いでした。
笑顔を笑顔の仮面で隠さなければ生きていけなかった。
人と少し違うだけで、おかしいと気味悪がられ生きにくくなる今の社会を表している作品とも思えました。
アカデミー賞最有力候補。
ハロウィンが近いですが、今年はジョーカーが蔓延ること間違いなし。
是非とも!劇場でご覧ください!