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ジョーカーのこのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

観終わった直後の感想としては

○ホアキン・フェニックスの演技は凄い
○でも映画全体としては期待してたんとは違う

というものでした。

こう、もっと善悪を超越した禍々しい何かが描かれると思ったんですよね。だけど、この映画の中のアーサー≒ジョーカーはまあ一応色々ヒドい目に遭って結果ああなるわけじゃないですか(彼の一番の悲劇はコメディの才能(少なくとも大衆に受ける)がないことだと思ったけど)。まあ酷いなとは思うんですけど、そこから結果的にジョーカーみたいな何かになっちゃいましたって、まあそうなるんでしょうねぇ…と驚きとか何もなくて。あと狂ってるのは俺か、世間かって劇中でも言うけど、別にどっちも狂ってないと思うんですよね。アーサーに関してはある程度人間の当たり前の反応だと思うし、ゴッサムシティの人間もさ、衛生局がストライキ起こしてて政治も腐敗してるわけでしょ。そう考えたらちょっとしたキッカケで暴動が起きてもおかしくはないでしょうというか…。

観終わった後にパンフレットや記事を読んで現時点での感想としては、この映画自体がジョーカーそのものというか、笑うに笑えないジョークだと思います。だからアーサーに同情したなら向こうに乗せられたというか。「全部ジョークだよ!でも人生とこんなもんじゃん!」って茶化してるんですよ、世間を。もちろんこの映画がどこまで現実か妄想か分からない作りにしてるんで、いかようにも解釈できますが…。

ポスタービジュアルがすごいイカしてて、とんでもない悪の世界を観られるのかとおもったらジョークでしたよ!っていう悪質な悪ふざけで、そういう点では映画の勝ちなような気がしました。以上です。
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