観賞後、心に残ったのは映画へではなく現実世界への恐怖だった。
第二、第三のジョーカーが世界中で生まれる可能性がどれだけあるのだろう。
人々の無関心だったり、どんどん悪く変わる社会情勢だったり、毎日起こるあらゆる嫌なことによって日々傷つけられている人なんてごまんといるし、それが積もり積もっていつ爆発するのか。なんならもうここ数年、十数年、そう言った爆発は世界各地ですでに起こっているとも思う。
そういう、ジョーカーのようなちょっと不運な生き方を強いられている人たちにどうしたら救いの手を差し伸べられるのか。目に見えないしコトが大きすぎて、わたしには目の前にいる人にいつもよりちょっと優しくすることくらいしかできないんだろうとおもうと悲しくもなった。
監督のトッドフィリップスなんて、ハングオーバーしかイメージなかったけど、こんな映画も撮れるのだと衝撃。なんならこんな暗い映画の中にも時折クスッと笑える感じがあったり、なんとなくポップな印象も残しているのがすごく好き。良い。
ホアキンフェニックスはいわずもがな素晴らしかったです。
