このレビューはネタバレを含みます
笑顔だけど心が泣いているピエロ、
笑うと皆から変に思われる
またおかしな人だと言われる
気持ちが悪いと罵られる
だから笑ってはいけない。
笑っている時、いつもどこか悲しそうで辛そうで苦しそうに観えました。
やっていることは非道で残酷で、狂っています。わかっていても彼が歓声を浴びながら車の上で踊っている姿を観て「やったぞ!」と
喜んでいる自分がいました。
思った時点で完全にジョーカー側です。
ふと我に返り、自分の良心が「いけない自分!彼は悪だ!」とサイレンを鳴らさなければ戻ってこれません。
観終わって、善悪の判断がわからなくなってしまう私がいました。
誰かにとっての良いことは誰かにとっての悪いことでもあるのかと、
ジョーカーは貧しいとはどんなことかを知っていて、声を出しても誰も振り向かない貧困で苦しんでる人にとってはジョーカーのおかげで明るみに出ることもあります。
炎上する街とまわりから歓声を浴びて踊るジョーカーは心の底から笑う笑顔のピエロになっていました。