katamoto

ジョーカーのkatamotoのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

観てて苦しくなる映画だった。
もっと悪を表面的に魅せてるビジュアル性の強い映画だと思ってたから、身構えてなかった分、精神的にえぐられる感覚だった。
「自分は病気だ」と伝える為にカードを差し出すシーンが多々あって、映画の流れを見てる今の自分はジョーカーの立場になり「理解して欲しい」「そんな目で見ないで」って訴えたくなる気持ちが前に出る反面、じゃあもし周りの人の立場になった時は?自分とは違う存在を異物として捉えるのは本能的であって、誰しも理解出来たとしても時間のかかることじゃないか、って虚しくなった。
それは、ジョーカーのお母さんに関しても。ジョーカーの立場になれば、誰も母を理解してくれない。ましてや罵倒してくる。それが自分の最も大切な存在に向けてだなんて、そんな悲しいことはない。その上、お母さんにまで裏切られた気分。もうズタボロ。救いがなさ過ぎて。
でも、だからってやっぱり「悪」は「悪」で。世間に溢れてる暴力やどうしようもない悲しみから生まれる衝突とか、ジョーカーそのものって感じ。
最後の喜劇的にまとめてるのだって、哀しさ虚しさでいっぱいやん。裏返しにされるのが、一番泣きそうになる。
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