YURI

ジョーカーのYURIのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

悪意に満ちた救いのない地獄。

ただみんなを喜ばせたい、笑顔にしたい。
そんな純粋でやさしい一人の男が、
馬鹿にされ、さらされ、笑われる。
子供も大人もみんなそろって、マジョリティだけが正しい、偉大だと思い、
マイノリティを迫害する。

暗く悲しい物語の中で、女手一人で育ててくれた母、
同じアパートに住む恋人のシングルマザーだけは
アーサーを愛してくれる存在かと思っていたのに、
実は母とは血縁関係になく、過去ひどい虐待を受けていた。
そして恋人は、アーサーの妄想に過ぎなかった。

すべてを失い孤独になったアーサーは、社会への復讐をする、
冷血で恐ろしいサイコパスになってしまう。

ひたすらにずっと暗いが、
物語構成、映像、演技、そして最後の階段でのダンスシーンは圧巻だった。

劇場で見てよかったが、しばらく重いものが心に残った。
YURI

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