「バッドマン」シリーズにおけるスーパーヴィラン、ジョーカー。
コメディアンを目指す心優しい青年アーサーがいかにして悪のカリスマ、ジョーカーになっていったのかを描いたお話。
ストーリー全体的には哀しいお話なんですよね。
なりたくてなっていった訳ではなく、時には運命に翻弄され、時には彼の力及ばない所で既に決められていて、努力をしても報われず、否応なしに「ジョーカー」とならざる得なかった事情をすべて自分で飲み込んだアーサーの物語。
ですが、やっぱり「ダークナイト」の影響が強いのかなぁ。このジョーカーが、「ダークナイト」のジョーカーに繋がらないんですよね。
もちろんオリジナルストーリーなので、繋がらなくて当然なのですが、自分の中ではヒース・レジャー演じる、真の悪のカリスマ、混沌の化身たるジョーカーにはつながらなくて。。。
ホアキン演じるこのジョーカーも良いんです。卓越した演技で確かにジョーカーなんですけど、ジョーカーらしさというか、その強さみたいなのが伝わって来ないというか。
なんかもう、突き抜けるほどの悪みたいな感じがなくて、ただ、ただ、アーサーに同情しちゃうみたいな造りが個人的にはなかなか受け入れられなくて。
構成、キャスト、音楽、テンポ、どれも物凄い高水準なんですよ。
階段を降りてくシーンなんて、満点ですよ、本当に。
でも、なんか自分の中にある「ダークナイト」のジョーカーと比べてしまって、いやそれにこだわりすぎるのも良くないとは分かっているのですが。。。
というわけで、個人的には、、、でしたが、ご覧になる方によってはかなり印象も変わるだろうなぁとは思います。
