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ジョーカーのhase3001のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
2.5
いつも能天気で、なりふり構わない、私の中のジョーカーのイメージをくつがえす作品だった。

ただ、これまで同様、笑うという行動が、痛みや苦しみのように感じさせる表現は、狂人としてのジョーカーを物語っているんのだと思う。

ゴミとネズミだらけのゴッサムの街に、漂う世間の闇が、ジョーカーの起こす小さな過ちから、徐々に大きな暴動にまで発展し、街全体を埋め尽くすアイコンになっていく。

そんな中、まだ、小さな子供のブルース・ウェインも登場し、ラストでは、目の前で両親が銃弾に倒れるまでが描かれている。

ラストの、マレーショーのTV番組に出るシーンは、デ・ニーロとホワキンの非常に見ごたえがある演技がいい。

DCのストーリーでは、あまり見ない、結構、ストレートなストーリー展開だったと感じた。

どうにも正義から始まらないし、正義で終わらないところが、よかったんじゃないかな・・・

昨今のネットの誹謗中傷や、自粛警察など、何かのきっかけで始まってしまうことと同じように見えて、今更ながら近い恐怖を感じました。
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