エイデン

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!のエイデンのレビュー・感想・評価

-
フィンランド北部の村
この田舎で密かに活動しているヘヴィ・メタルのバンドがあった
早引きの天才ギタリスト ロットヴォネン
頭の良いが変わり者のベーシスト パシ
タフで恐れ知らずのドラマー ユンキ
大人しいボーカルのトゥロ
彼らは幼い頃からの親友同士で、バンド活動を続けて12年にもなるが、実際はライブ経験も無く、ロットヴォネンの自宅であるトナカイ屠殺場の地下室で演奏を続けるオリジナル曲1つ無いコピーバンドだった
ある日 オウルに新人向けのライブハウスがあると聞いた一行は、まずはオリジナル曲を作り出場してみようと話し合うが、シャイなトゥロはいまいち乗り切れない
その後 職場である介護施設に向かったトゥロは、誕生日の花の買い出しを頼まれ、密かに想いを寄せるミーアの花屋を訪れる
そこでトゥロはミーアにアプローチを続けているアーティストのヨウニと出会うが、勝手に自分をライバル視する彼から酷い言葉を投げかけられてしまう
更にその帰りにはトゥロを目の敵にする警察官のミーアの父親にも捕まり、娘を狙うなと厳しい言葉を投げかけられる
道行く人にも長髪をホモの証だと馬鹿にされ、このままでは何もならないと考えたトゥロは、仲間たちとオリジナル曲を作ってライブをやることを決心
早速 曲作りに励んでいると、偶然が重なりなかなかの曲が完成する
そんな折 謎の外国人フランクが現れ、トナカイの血を買いたいと言って現れる
しかしロットヴォネンがヘマをして、売るはずのトナカイの血を残らずフランクにぶちまけてしまう
怒って去っていくフランクだったが、彼が乗る車には“ノーザン・ダムネーション”というノルウェーの超巨大フェスのロゴが
実はフランクはフェスのプロモーターであることが判明し、ユンキは慌てて彼を追いかけ、出来たてのデモテープを渡すことに成功する
改めてデビューへの決意を固める一行だったが、その道のりには予想もつかない困難が待ち受けていた



冴えないヘヴィメタルバンドが成功のために奮闘する珍道中を描いたコメディ映画

ポンコツだらけだけどメタルは大好きな連中がめちゃめちゃ愛おしい
クソ田舎で燻ってるところから、一念発起してのサクセスストーリー
かなり応援できるキャラクター揃いな上、思いっきりバカをやることを最初から最後まで貫いた姿勢は好ましい

事件もおバカなら対処法もおバカ
ややアメリカ映画っぽいおバカ映画ノリで進むので、かなり観やすいしローテンポなコメディ感がゆるくて楽しい
その割にはやってることかなりブッ飛んでるので、メタル精神も謎に感じて好印象

メタル愛に突き動かされながら、メンバーと友情を育み、夢に向かってひた走る
バカバカしいことをやりながらも、根っこにある純な気持ちは気持ちがいい
変わり種ながら面白い良作なので観ましょう
エイデン

エイデン