フェミ研ゼミ

長いお別れのフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

長いお別れ(2019年製作の映画)
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奥さんが100点満点ハナマルだったから、この家族は強く繋がっていられた。
厳格な父親であり夫である男が、日々色んなことを忘れてしまい、何もできなくなる。
読書も食事も排泄も出来なくなる。
それを介助することを悲しまない。
むしろ私がやらないで誰がやるのよ。と明るくお前がボケてるのか?というほど明るく介助する日々。
海外で暮らす姉と、恋人と別れて一人で暮らす妹。
二人の帰る場所は、
父と母が仲良く暮らす穏やかな家。
その家を愛情と尊敬で守る母。
住む場所にも、金銭的にも困らない家族だからこそ、こんな風に穏やかに平和に長いお別れを迎えられたんだろうな。
少しでも条件が違えば、悲しい話になってしまっただろう。

幼子3人育てながら、介護とか、だったら悲惨な映画になっていたはず。
介護はこんなに平和じゃないけど、
平和に迎えられたらいいよね。

介護の大変さというのはほとんど描かれていないので、介護を体験した人が見たら、モヤモヤしただろうな。
母からの伝聞でしか、介護の体験をしてないが、そんなわたしですらモヤモヤしたのだ。
素直にこのいい話をいい話だったと言える人は、自分の未来に介護がない人なのかな。
そういうのも含めて、幸せ仕立てになってるのなんかちょっと怖くなっちゃった。
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