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十二人の死にたい子どもたちのmitzのレビュー・感想・評価

2.0
安楽死を求めてインターネットで知り合った12人の未成年たち。彼等が計画を遂行するために集まった廃病院で起こる様々な障害を乗り越えるため、ケンカしたり励まし合ったりする青臭い話です。
ひとりひとりキャラクター設定が明確化され、それぞれに自殺の動機があり、設定はとてもよく出来ています。が、それを二時間弱に収めるには多少無理があり、全てがなんとなく進んでいくので作風の割りに緊張感がありません。やはり堤幸彦監督は時間を掛けて物語を展開するテレビドラマ向きということを再認識しました。
最終的には伏線全回収の末、同年代へ配慮された「自殺って良くないよね」というコンプライアンスに則った結末が用意され、想像以上のことは何も起きませんでした。
唯一、橋本環奈(女優役)の「私は大人たちがお金と時間を掛けて創り上げた商品でしかないの!」という台詞に製作者側の底意地の悪さが感じられ好感が持てました。
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