NOBU

いつか家族にのNOBUのレビュー・感想・評価

いつか家族に(2014年製作の映画)
4.0
この映画の作者、余華は僕の大好きな作家でありこれまで「活きる」「兄弟」と読んできたが、残念ながらこの作品の原作となる「血を売る男」を読まずに本作を観てしまった。
しかし、これまで読んできた彼の原作のイメージにはないより和やかな暖かさが、この映画の世界観となってストーリーが進んでいる。これは主役も務めたハ・ジョンウのユーモアから来るものではないだろうか?
人々が共々に活き活きとしている姿が前面に押し出されてる。母を演じるハ・ジョンウの姿は自分がこれまで観てきた彼女の作品の中では一番すらばしいお芝居に感じる。

余華の小説「活きる」はチャンイーモウが監督しており、僕の中では勝手に姉妹編にしてしまいたいくらいだが、映画に対してはちょっと失礼かもしれない。
要するに自分の好きな映画である。

原作の「血を売る男」をますます読んでみたくなった。
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