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悪魔はいつもそこにのKazeShingoのレビュー・感想・評価

悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)
4.0
 2次大戦での過酷な体験が引き金で兵士であったウィラードは信仰に救いを求めるようになる。しかし、息子のアーヴィンが虐めを受けると、それに圧倒的な暴力で対応する。
 そして成長したアーヴィンには米の田舎町に潜む暴力の連鎖が降り続いて行く。

 一方、物語には米国がベトナム戦争に突入して行く背景が描かれており、つまり、人間には本質的に暴力性があって、そう、それ故戦争が終わらない事を象徴している。

 私的には、田舎町の暴力の連鎖から抜け出そうとそれぞれが迷うシーンがとても印象的。妹レノーラは自死をする前に、カールの妻サンディはアーヴィンを乗せた車で今後の選択を思いめぐらせる。

 そして、そのアーヴィンが暴力の円環から抜け出せるかどうかのエンディングなのですね。果たして、彼はどのような選択をするのでしょうか…

 重いテーマですけど、しっかりまとめた良い映画だと思いました。
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