“性的テロリズム”の被害者を、次世代のリーダーに変えるための施設「シティ・オブ・ジョイ」のドキュメンタリー。
今年のノーベル平和賞受賞者の一人、ムクウェゲ医師の活動の一端を知ることができる。
想像なんて到底できないほど残虐な性暴力を受けた被害者が、自らの痛みをパワーに変えて、他の人の苦しみのために立ち上がり、自分の体験を物語り、リーダーになっていく。こんな力強いことがあるだろうか。
コンゴで起きている紛争の原因、ひいてはコンゴで起きている性暴力の原因には、コンゴが持つ天然資源を奪っていく経済大国、国際的な大企業(日本の経済を支える企業名もたくさん挙げられてた)という存在がある。
国際社会に生きる全ての人が無視してはならない国際問題であるにも関わらず、目を向けられてこなかった。わたしも知ろうとしてこなかった。なんて恥ずかしいのだろう。
わたしは「奪う側」にいることを知る必要がある。「奪われる側」で何が起きているか知る必要がある。無知である自分を許すことほど恥ずべきことはない。知ることがいつでも最初の一歩になる。