安堵霊タラコフスキー

すずめの唄の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

すずめの唄(2008年製作の映画)
3.6
同じ監督の有名な運動靴と赤い金魚もそうだけど、キアロスタミらの作品より人間に血が通ってて家族仲も良さ気なのは結構ながら(キアロスタミ作品なら娘の補聴器の為に奔走する父親とか絶対あり得ない)、それ故に登場人物が不幸な目に遭う場面は気が滅入る。

あとバイクタクシーの場面でキアロスタミ的な撮り方がよく見られたけれど、キアロスタミ以上にカット割りとかが達者で、色んな意味でより映画的になっていたのが逆に合わなかった。(初めて客が乗ってきたときみたくさり気ない方が自分は好み)

悪い映画じゃないし印象には残るが、やはり素朴で健気な人間が散々な目に次々遭う様子を見せられると結構しんどい。