このレビューはネタバレを含みます
もし世界の誰も知らないうちに理不尽な窮地に立たされていたなら
もし政府に裏切られて命の危険に晒されていたなら
もし紛争がいま住んでいる生活圏におこり渦中にまきこまれていたなら
世間に真実を知らしめたいと願うだろう
助けてーと叫ぶだろう
誰かにみていてもらいたいと思うだろう
現状をかえる策を知る人に…
策がなくても報じる術がある人に…
でも誰も来てくれない
命が危険に晒されている
誰にも知られずに命が消える
メリー・コルヴィンは
ー子どもに恵まれなかったー
ー母にはなれなかったー
そんな彼女の脳裏から離れないのは
少女の遺体
彼女をひとりにさせたくはなかった
わたしは孤独だけど
彼女はひとりにさせたくなかった
美しい少女
未来が輝いていた少女
誰にも知られずに命を終える
誰かが行かなくては
誰かが伝えなくては