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ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女[完全版]ののんchanのレビュー・感想・評価

4.6
先日観た『ハンターキラー潜航せよ』のロシア艦長役ミカエル・ニクヴィストが亡くなっていた事にショックを受け、主演作品を追悼の意味で鑑賞🙏

原作が🇸🇪のジャーナリストで作家のスティーグ・ラーソン(この代表作の出版を待たずに50歳で死亡)
今作は3部に分かれているのを『ミレニアム〈完全版〉』186分として編集している。
第1部『ドラゴンタトゥの女』153分
第2部『火と戯れる女』130分
第3部『眠れる女と狂卓の騎士』148分
合計すれば7時間超え‼︎
1作づつそれぞれに中身が濃いらしいが、これ1本でとても解り易く編集されているのでお勧めしたい💫

社会派の月刊誌『ミレニアム』を発行するジャーナリストのミカエル(ミカエル・ニクヴィスト )は、大物実業家ヴェンネルストレムの不正を告発した記事を書き、逆に名誉毀損の有罪判決を受けて窮地に陥っていた。そんな彼のもとに、大財閥ヴァンゲル・グループの前会長ヘンリックからある調査依頼が舞い込む。解決すればヴェンネルストレムの有罪の証拠を与えるという条件でミカエルは依頼を引き受ける。
その依頼内容は、ヴァンゲル一族が暮らすスウェーデンの孤島で40年前に起こった未解決の少女失踪事件を再調査して欲しいというものだった。
ミカエルの元に一族の弁護士から紹介された天才ハッカーのリスベット(ノオミ・ラパス)が現れる。
リスベットは中性的な魅力を持ち、仕事以外に心を許す気配を感じない。それは過酷な過去のせいだった。12歳から精神病(父娘殺し)とされる要因があり、それからは23歳の今でも後見人が付いている。頼れる祖父のような存在だったが高齢で倒れてしまう。担当が変わった途端に凄まじい性的虐待(かなりSMチック)を受けてしまう😱
ミカエルとリスベットは手を組んで命の危険を冒しながらも財閥一族の謎に迫っていく。そして2人の関係性も密になるのだが...
ミカエルは少女失踪の謎を突き止める。それは連続少女誘拐殺人事件に繋がり、犯人を知るのだが...犯人は遺伝するサイコパス🥶で、ミカエルは死の恐怖が目の前に迫る...その時、女神のように助けに来るリスベット💫

良く出来た脚本で唸るが、キャストは作家と同じスウェーデン🇸🇪俳優。抜群の演技力揃いで、凄くスリリングな展開に目が離せず、全く186分の長さは感じなかった。

ノオミ・ラパスの出立ちは見掛けはビックリ(鼻ピアス、ドラゴンのtattoo🐉)するけど、勇敢で逞しく、内に秘めたる情熱を持ち、こんな孤高のヒロインは未だかつて見たことないかも?
シャーリーズ・セロンもカッコイイけど、ノオミの役に入り込む気構えは感心しきり👏🌟
原作の大ファンだったノオミは役が決まった途端、筋肉を付ける為のトレーニング、ボクシング、バイクの運転免許を取得した。

そしてミカエル・ニクヴィストは当時40代半ば。決してイケメンとは言えないかも知れないけど、人の良さ、優しみが溢れていて私は好きです💓スウェーデンで最も有名な俳優の1人と言われただけある存在感がなんとも言えません。
ノオミとのラブシーンも優しい💗

原題は『女を嫌う男』なので、女性蔑視と捉えがちかも知れないが、リスベットはその業を一身に纏った神の子羊のようなのかも?
そんなリスベットにとって、前の後見人に変わり、父のように、時には恋人のように寄り添うミカエルが作者の理想とする男性像なのかな?と。
それにはミカエル・ニクヴィストがピッタリでした🌟

映像のリズムは心地良い。何気ない台詞に隠されたキャラクターの心情がしっかり描かれていました。

も〜う夢中になれました🥰
これは断然オススメです⭐️
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