りょう

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女[完全版]のりょうのレビュー・感想・評価

4.0
 2010年に3部作が劇場公開されたときに話題になって、先行して劇場公開された1作目をDVDで観ました。当時はスウェーデンの映画なんて、イングリッド・バーグマンくらいしかイメージできませんでしたが、とても面白かったです。2作目の試写会を仕事の都合で欠席して、そのまま観ないでいたら、デヴィッド・フィンチャー監督のリメイク版を観てしまい、あまりの完成度に満足したので、オリジナル版に興味をなくしたんだと思います。
 あらためて完全版で3部作を観られるので、最初から挑戦してみます。やっぱり面白いのは、ベストセラーの原作がいいからでしょう。なかなか登場人物がたくさんで相関関係を整理するのが大変ですが、40年前の失踪事件をめぐる物語のわりに、フラッシュバックのシーンが少ないので、ジャーナリストのミカエルの調査を追体験できるところがいいです。
 もともとTVドラマにもできるように制作したとは思えない映像のクオリティです。この完全版は2話分が結合されているので、ちょうど半分のところにエンディングとオープニングのタイトルが表示されます(先日は「バイス」を観たばかりだったので、「またフェイクか?」と思いましたが…)。3時間以上あるので、インターミッションっぽくて好都合でした。
 あくまで主人公はミカエルですが、リスベットのキャラクターのインパクトが絶大で、当時は新人だったノオミ・ラパスが魅力的です。1作目だけでも物語は完結していますが、2作目以降を観ていないので、彼女の過去を含めて、これからどんな物語が展開していくのか興味深いです。
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