Junmay

ストレイ・ドッグのJunmayのネタバレレビュー・内容・結末

ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

ニコール・キッドマンの汚れ役見たさに鑑賞。
ニコール・キッドマンの過去と現在の演じ分けというかメイク効果なのかコントラストはよくできていて大変良かった。

しかしながら映画全体としては物語が中途半端で、厳しい批評も納得だと思った。
要所要所は観客を惹き込むのに成功しているのに、復讐の動機の部分とかラスボスの扱いが雑だったのではないか。

恋人を殺された復讐に苛まれるのは良いとしても、その恋人との間にできたと思われる子どもの育児も半分放棄しているのはどうなのか。
ラスボスの手掛りを追い求めるために、とかでは無く自棄になって17年も酒びたりになっているからとか共感できかねる。
怒りの人生だったから内面に問題があるとかいう言い訳も弱い。だったらチラッとでも幼少期も描くくらいして欲しい。

そもそも、潜入捜査のついでに銀行強盗の分前せしめて後は誤魔化して元通りになる訳がないのに無理な計画立ててることがあり得ない。
潜入捜査するというのはそれなりに優秀な警官なはずだし、綿密な背景設定を暗記する描写まで入れてるのに計画に無理があるのは気付かないものなのか。
銀行強盗成功=捜査失敗→裏切りの疑惑を持たれる。
これのまま普通に警察を辞められる訳がない。

娘との冬山のエピソードも何なのかイマイチ分からない。
娘との数少ないながらも強い絆を描きたかったんだろうけど、娘が言った通り何故軽装で冬山に行ったのか。

最後の時間軸のどんでん返しは良かった、というか無理のない感じだけどそれを描きたかったため作られた映画なのではないかと思えるほど、意味があまり無かった。
別に驚かないというか。
しかしそうしてしまうと、序盤で足のつかない銃を探してた場面に矛盾が出ない?
別件の捜査だったことにすればいいのかな…?

そもそもラスボス(サイラス)は何のために挑戦状を送ってきたのか。
罠でも張って待ってる訳でも無く、贖罪のために殺されたそうでも無かったし、挑戦状を送った割にあっさり殺され過ぎてビックリした。
金が底を尽きかけて余裕も無い癖に挑戦状?


映画に意味を求め過ぎても良くないとは思うが、これではあまりに酷いと感じた。
書きながら実は色々見逃してたことがあるのだろうかと不安になったので、いつか機会があればまた観るかもしれない。

ニコールキッドマンを観るだけの映画。
Junmay

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