KATO

アド・アストラのKATOのネタバレレビュー・内容・結末

アド・アストラ(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

@ジャパン・プレミアにて鑑賞

まずは、いいところ
圧倒的映像美! これはリアルの宇宙だな!宇宙旅行に来ているんだな!と思わせてくれるような美しさに驚いた。高所恐怖症の人が見たら、たぶん冒頭で逃げ出したくなってしまう。東京タワーのガラスに足を乗せたときと同じ感覚だった。
ブラピがとにかく表情で語る!少し乾いた感じ、かさついた感じのブラピ。渋くてとっても良かったし、ラストシーンとの対比ができて面白い。
父親が仕事に逃げたことで、自分の感情を押し殺してしまっている息子というのが切なかった。

ストーリーに関しては、いろいろとちぐはぐなところがあるのでは?とも思うし、一人のためにたくさんの人間が死にすぎなんだよなぁとも思う。主人公と違って、覚悟ができていなかった人たちということ? 主人公は仕事に命をかけるという覚悟はなかったように見える。
いつ死んでもいい、という見切りをつけていただけだ。だから、どんな人に対してもおざなりだし、見ているこちらがツラくなるほどに淡々としている。
父親は、仕事で宇宙に逃げた人間。
「妻のことも、子どものこともどうでもよかった。私のすべては仕事にあった」
これを言われたら、子どもは一たまりもないよなぁと、ぼんやりと。それで嫌いになれればいいのに、人間ってそう単純な生き物じゃない。どんなに拒絶されても感情は抑えることができないのだ。
宇宙で往生際の悪い父親にイライラしたけれど、誰に何を言われても彼はその任務に縋りついていたかったということなんだよね。。。
トミー・リー・ジョーンズが思ったよりもシワシワになっていて悲しくなった。
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