高橋早苗

アド・アストラの高橋早苗のレビュー・感想・評価

アド・アストラ(2019年製作の映画)
3.0
(SFにつられ肩透かし喰らった分、スコア低めw)

☆☆★

父の姿を見て育ち
父の背中を追うように
宇宙飛行士になった息子は
他者と深い関係を築けずにいる


愛する人すら
彼の元を離れていく

英雄として
宇宙へ旅立ち
行方を絶った父のように…?


★★☆


スクリーンに流れるのは
初めっから終わりまで
ほぼ、主人公のモノローグ。

つまり、一人ブツブツ言ってるw
地球上でも
成層圏でも
月でも、火星でも
太陽系の果てまで行っても(!)


え、宇宙旅行や船外活動や
月の上バギーで疾走ですよ?
心踊らんのか?
しかも、行先は、なかなかの障害だらけですよ?手に汗握らんの?
・・・ドコ行っても、心拍数80から上がらない、踊るようなタマじゃないから、宇宙飛行士として高評価な訳ですがw


そんな息子に告げられた
父が生きている、という事実

死んだと思い込んでいた父が
生きている、そして
後を追う息子は
幼い頃から父の背中を見続けてきた

・・・といっても、父は早くに旅立ったのだから、子はずっと
その心の中で、反芻してきたのよね。

本当は直に言いたいことだったり
かけて欲しい言葉だったり。


しかし今や父は
人類にとって脅威の存在
(息子も死にかけた、パワーサージ事故の大元は、父らしい)


父へと近づくにつれ
心乱してく子の姿に
あぁ、やっと人らしく、色々出していけるようになってくのかな?
この調子で再会したら、どうなるんだろう?あれこれぶちまける?
(今までの、数ある映画のパターンならそうよね)

太陽系の端っこで、やっと親離れするお話?と思いきや。


父ちゃん、世捨て人
いや人類捨て人になってて
(…世捨て、は地球外知的生命体を見つける使命ゆえ、だけど)


息子はというと
何が何でも地球帰って人間やります。って
これは、親離れならぬ英雄離れ?


…生きながら、胎児のように羊水の中で眠っていた子が、やっと目覚め、一人産道を這い出し、立ち上がったかのようじゃないですか。
これからは、心拍数も上がる時ゃ上がりまっせ。と言わんばかり(*´艸`*)
・・・ま、実際どうなのか、は描かれないし(元妻と再会、って暗示的シーンだけ)
息子の“帰り道”も、なんだか簡単すぎやしませんか(もの凄いパワーなのだろうと分かるけど、船がもたないんじゃないかとヒヤヒヤしたよw)てなもんで、最後までおとぎ話感は抜けないのだけど


あ、お伽話か!

…と、後から合点がいったw


…ハッキリ答えや結末を与えて欲しい向きにはオススメできない。お伽話として秀逸☆
大の大人が変化し前進するには、時に宇宙旅行と核💣くらいの威力が必要な時もあるのね♪

エンドロール迄観て、ブラピ主演の意味が分かる作品。
高橋早苗

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